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執筆者の写真中村英児

アドリブって超危険なの知ってた?

グッドアクト!!

アクトガレージ主宰トレーナー、監督の中村です。


今回の記事も超重要ですよ~。この知識がなければ自分の知らないうちに大きな過ちを犯す事になります。怖っ!!


では今日も始めていきましょう!


アドリブってどんな時に使いますか??


必要な時に絶妙なアドリブが使えるに越したことはありません。


しかし、演技初心者の大抵の方は「間に耐えられない」「手持ち無沙汰」だから無駄に言葉を発してしまうのです。


ドキッとしたね!!そこのキミ!!笑


または、自分の表現の意味を「説明」する為にアドリブを言ってしまう事も多くあります。例えば「僕は今緊張してるから」とか「私はすごく眠いから」とか・・・台本にその台詞があれば意味を成すかもしれませんが、アドリブで自分の状態を説明するという事は、自分の表現が伝わっていないかも?という自信の無さが言葉を生んでしまっている可能性がとても高いのです。


そんな感覚を「分かる!」と認識した方は要注意です!!


「台詞」というのは全て「説明」です。


「好きだ!」とか「眠い」とか「疲れた」とか・・・これって全て状況や状態を言葉で説明していますよね。


極論ですが、俳優が言葉(台詞)を使う事以外の方法、つまり表情や体の繊細な動きなどで、その場の空気感や感情を伝えられる事が出来たらそれが理想なのです。言葉が少ないのに感情が伝わってくるドラマや映画のシーンを観たことがありますよね。


「台詞」は人間の感情を伝えるための大きな手段です。ただ、俳優はそればかりに頼ってはいけません。言葉以外にも「間」や「表情」、「動き」などで人間の内面を表現する事も十分に可能です。でなければずっと言葉を発し続ける事になります。


台本には基本的に最低限で伝わる台詞しか書いていません。


また、作品によっては、


監督・脚本家は台詞を極限まで排除しようと試みます。


なぜなら人間には「視覚」という最も重要な感覚が備わっているからです。聴覚などの視覚以外の感覚ももちろん重要ですが、映像表現として「画」だけで何かを伝えられたら最高ですよね。


俳優がアドリブばかりに頼っている姿を見ると、監督は「まだまだだな」と内心思ってるかもしれませんよ。そしてアドリブは語彙力も必要ですから大変です。


また、アドリブが危険なのは、間を埋めようとする焦りから上手く言葉が出てこなかったり噛んでしまったりする事が多く、あまり上手くいかないものです。特に言葉の数を多くしてしまうと相手役とも噛み合わなかったりします。


優秀な俳優は、その時初めて言葉が思い浮かんだかのように見せて、じっくり考えたアドリブを発しているものです。


何日も台本と向き合い、理に適った言葉を「使える場合にのみ」使っているのです。決してアドリブをむやみに使ってはいません。考えても口に出さない事がほとんどです。それ位神経質に考えても大袈裟ではありません。


台詞の奥にある意味合いや、その場の空気を読んで、本当に必要ならばアドリブも生きるでしょう。でも言葉の数が多いアドリブは危険です。使うのであれば必要最低限な意味のある言葉をシンプルな言い回しで伝える事を心掛けて下さい。そして、言葉はなくてもきっと自分の表現は伝わっていると自信を持つことが重要です。つまり「無言の間」を楽しめるようになって下さい。


まとめます。


①間が怖い。②手持ち無沙汰。③表現が伝わっているか不安。


この3つの理由でアドリブを言っていたら超危険です!


グッドアクト!!


今日も明日も演技頑張ろう。

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※本記事に書かれた演技に関する学びは、執筆者である中村英児が自身の俳優・監督・トレーナーとしての経験に基づき、独自のメソッドとして伝えています。記事の無断転載はお控えください。

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中村英児 (アクトガレージ主催トレーナー)

俳優 映画監督 映像クリエイター

株式会社プロダクションガレージ代表取締役(映像制作会社)


日本映画監督協会会員。1999年より俳優として活動。俳優業の傍ら、Vシネマでの脚本執筆をきっかけに、監督として長編映画8本を制作し都内単館映画館で次々とロードショー公開。企業のプロモーションビデオも多く手掛け、2017年、映像制作会社を設立し代表に就任。主な出演作に「アウトレイジビヨンド」(北野武監督)、「任侠ヘルパー」(準レギュラー/フジテレビ)、主な監督作品に「SAMURAI SONG」、「ニャチャンへ続く道」(ドキュメンタリー)、「つながり」(はづき虹映監修)等がある。アクトガレージでは主催トレーナーを務める。監督・俳優としての両面から指導出来る事が強み。

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